37Signalsの試み

シカゴにある小さな会社(何人かはシカゴ以外で仕事をしている)が、世界で一番素敵な会社になるにはどうしたらいいかをみんなでディスカッションして、その結果導入されることになった内容は下記の通り。


1. 週四日勤務

去年、夏はエンジョイすべきという理由で週四日勤務を時期限定で導入してみた結果、週五日勤務と同等の結果が得られたということで、今回の検討の結果、週四日勤務制とすることになった。

ただし、カスタマーサポートはこの限りではなく、多くのクライアントは通常の時間で仕事しているとも書いている。


2. 趣味への資金援助

仕事とは関係のない資格取得、あるいは趣味であったとしても、会社が資金援助をする。

ただし、37Signalsの社員間、それから公式Blogで、自分が得たものを共有していくことを条件とする。


3. 全ての社員に決裁権を与える

社員一人一人に会社のカードを渡す。社員が妥当だと判断すれば、書籍に限らずソフトウェアやカンファレンスなど、自己判断で購入することができる。

最初から乱用を心配するより、個々人の判断を信じているとのこと。問題がある場合には個人と相談するのだそうだ。



上記は全て公式Blogで発表されている。
うーん、すごい!

内容の良し悪しは人によって基準も違うだろうが、ものすごい決断だと思う。

コメントもたくさん寄せられていて、それだったら週5日勤務分のお金払えよとか、資金援助ってなんのためにするんだとか書いてあるんだけど、ポイントポイントで中の人がコメントを返していて、その内容がことごとく響く。

みんなでディスカッションをして、そうすることが世界で一番素敵な会社になることだと思っているのだし、外部の人が何を言ってもスタンスは崩れない。そんな挑戦が出来る会社なんてそもそも多くないし、その挑戦こそ、世界で一番素敵な会社だと思う。

CEOを頂点としたCEOが太るための経営ではなく、社員を中心とした社員のための会社のあり方(もちろんCEOも含めて、ね)。社員が素敵な生活を送り(会社がその環境を贈り)その結果、楽しい会社になるだろうという希望。

CEOの精神性もさることながら、磐石の経営体制があってこそ出来る実験でもある。経営に対する社員の信頼も篤いのであろう。

その希望、信頼関係こそがすばらしい。

それにモチベーションと責任感で応える。

私の会社も人数的な規模は37Signalsと同じくらいで、去年会社の体制が大きく変わったのを機に、どうしたらハッピィな会社を作れるだろうかと考えて考えて、会社(というか、みんな)に提案書を出した。

私の会社改革提案の顛末の詳細は別の機会に譲ろうと思うが、結果的には、去年は社員ががらっと入れ替わってしまったので、思っていたことは実現できなくて失望していたのだけど、こんなことじゃいけないと決意を新たにした。

うちの会社もそうできるはず。うむ、がんばるぞ。

まずは私から。


idea*idea:シンプルなツールを作り続ける37Signals社の仕事術
http://www.ideaxidea.com/archives/2008/03/37signals.html

元記事はこちら:Workplace Experiments(職場での実験)
http://www.37signals.com/svn/posts/893-workplace-experiments