空気清浄機を貰った 2
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到着の連絡を入れようと思ったら、携帯がない。
いくらカバンを探してもない。当然だ、コートのポッケに入れてたんだ。。ここまで来て家に引き返すのもなんだし、路駐だからあまり長い時間置いておくのも心配。。マンションの集合郵便受けを覗くも、名前を書いている人なんてほとんどいない。困り果てていた私は、車に戻り、もう一度携帯を探してみるけどやっぱりない。
クラクションを一度鳴らしてみる。プー。何の反応も無い。聞こえていないかもしれないし、ただ車が前の道を通り過ぎただけと思うかもしれない。気弱な私は注目を集めるほどクラクションを鳴らすという行為には及ばなかった、いや、できなかった。。そんな事されたら、ものすごくうっとおしい筈だ。少なくとも私ならそう思うだろう。
参った、他に打つ手はないかと考えている時、ちょうどそのマンションに入っていく人影を発見!
怪しがられる事は承知で、傍に駆け寄り「○○さんのお宅ってご存知ないですよね?」と聞いてみたが「そうですねぇ、わかりませんねー」と即答。
そりゃそうだよなあ、と思い、お礼を云って別れる。2階とか3階とか云ってた気がするなあと、エレベータで2階に上がって一軒一軒表札を見てみたけど、やっぱり誰も表札なんて出してない。
一度郵便局の人にお願いされたにも関わらず、自分も表札は出していないからか、そりゃそうだよな、街中だし名前出しとくなんて物騒だよなと思いつつも、現代日本の闇を思いつつ、帰ったら私も表札だしますからお願いします等と泣きそうになりながら彷徨う私。
そこへ、さっき私が家を尋ねた人が階段で上がってきて(彼の部屋も2階だったようだ)5階に管理人さんの部屋があり、そこで聞いてみたらいいんじゃないですかねーなどと気のきいた事を教えてくれるではないか!
なんと!ありがとうございます!とお礼をして、すぐさまエレベーターに飛び乗り5のボタンを押す。
(続く)